私は、ヤマハの楽器店で個人レッスン講師や、自宅講師など合わせて20年の指導歴があります。
そしてわが子4人とも習い事をさせています。
指導者側の経験値と、母親としての経験をふまえてお話すると…
子どもが習い事をやめたいと言い出したら
→基本的にはやめさせたほうがいい
というのが私の結論です。
ただし、
『やめたい理由を聞き、子どもの意志を確認してからやめたほうがいい』です。
子ども自身がやりたいといって始めた習い事なのに!
初期費用も高くついたのに!
と思いますよね。
わかります。
一番重要なのは
「なぜやめたいのか」という理由。
理由によって対処法が変わってきます。
『やりたいと思って始めてみたものの、合わない』
子どもは楽しそうだと思ったら、
「やりたい」と言います。
けれども、実際はじめてみると何か違うと感じることがあります。
大人でも
「楽しそうだと思って始めてみたけれども、やっぱ違った」
という経験はあると思います。
教育評論家・親野智可等(おやのちから)さんは、
『小さいころは、いろんなことをやらせたほうがいいのです。
それは、
【親がやらせたいこと】ではなく【子どもに向いてそうなこと】【子どもが楽しそうなこと】を』
とおっしゃってます。
そしてなんと!親野智可等先生いわく、
子どもの1年は大人の5年に相当するそう。
子どもの脳の発達から考えて、短いスパンでいろいろな経験をさせたほうがいいと、
先生はおっしゃっています。
「やめ癖」がつくことを心配される親御さんもおられるでしょう。
しかし、先生は
「たとえ10個お試しをしてすべてやめたとしても、11個めにぴったりなものに出会えればいいと思います」とコラムに書かれています。
私は長男を、5歳から11歳までの6年間、ある習い事をやらせてました。
本人は「やめたい」と言ってたけど、せっかく順調に昇級していってるのに!せっかく長く続けてるのに!という気持ちが強くて、やめさせてあげなかったのです。
塾に通うのをきっかけに辞めたのですが、それ以来、息子はその習い事には一切触れなくなり、せっかく何年もかけて級も段も取ったのに、ものの見事に全部忘れたのです。
けれども
腰を使う習い事だったので、体幹は強くなりました。
長距離マラソンが得意になりました。
それと自己コントロール力も、かなり付いたと思います。
さて、私は生徒さんにレッスンではどうしているか…
「まず2ヵ月間様子を見るように」保護者さんに伝えています。
小さいお子さんは
毎回レッスンに行こうとすると泣いて嫌がる
レッスンに来ても暴れまわってレッスンにならない
先生の言うことを全然聞かない
など...
いろいろあると思いますが、
2ヵ月続けるとレッスンに慣れてきて、
少しずつ行動が変わってきます。
また
講師も生徒さんの好みや対応法を理解し、
レッスンがスムーズに続けられるようになってきます。
2ヵ月たっても状況が変わらないなら、
他の選択肢(他の習い事や、レッスンの方法を変えてみる)こともありでしょう。
私の場合は、
生徒さんがピアノ以外の習い事のほうが向いていそうだと感じたら、正直に保護者さんにお伝えします。
続けられそうと感じたら
生徒さんがどうしたらピアノを好きになってもらえるか、いろんなことを楽しく試してみて、生徒さんがパチッときたことでレッスンを進めていきます。
教育評論家・親野智可等(おやのちから)さんコラム
https://dual.nikkei.com/article/096/67/
こちらから引用させていただきました。